「ファクタリング」という金融サービスがありますが、実は歴史は古く、世界中で利用されてきました。どのような仕組みなのか、ファクタリングについて理解を深めていきましょう。
ファクタリングとは
企業が取引で売り上げをあげたとき、その代金は月末や翌月の中日など少し期間をあけて振り込まれる場合があります。
売上金を資金として利用するためにも、できるだけ早く入金してほしい。このような「困った」を解決してくれるのがファクタリングです。
入金待ちの売上金のことを「売掛金」と言いますが、ファクタリングを行う第三者企業がこの売掛金を買い取る仕組みのことをファクタリングと言います。本来ならば後になってからでないと入金されなかったはずの売掛金がすぐに手に入り、その後売上金が入金された後にファクタリング企業に支払いをするというもの。ファクタリングは銀行から受ける融資とは違い、取引が信用情報に残ることもありません。
ファクタリングの流れ
中小企業の場合、売掛金が多ければ多いほど、手元にある事業資金で当面の間やりくりをする必要があります。企業の状態によっては資金繰りが苦しいということも少なくありませんので、一刻も早く売掛金を回収したいもの。そのようなときに便利なファクタリングは、中小企業の強い味方と言っても過言ではありません。
ファクタリングの詳しい仕組みはこちら。
●例:売掛金(入金待ちの売り上げ)が50万円の場合
①50万円のうち、45万円の売掛金を買い取って入金
②後日、売掛金が入ってきたら50万円を振込
③ファクタリング企業は差額を手数料として受け取る
企業側はすぐに資金を得ることができますし、後日売掛金が入ってくることがわかっているため、借金とは違って無理なく利用することができます。
ファクタリングは、国内はもちろん特に海外で行われている資金調達方法。実際にファクタリングを行うためには、ファクタリング企業による審査が行われますが、銀行からの融資に比べると格段に審査に通りやすくなっていることも特徴です。
ファクタリングの種類
ファクタリングには「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」のふたつがあります。
2社間ファクタリングとは、ファクタリング企業と利用したい企業の2社間でやり取りをすること。
3社間ファクタリングとは、ファクタリング企業と利用したい企業、さらに売掛先の企業との3社間でやり取りをすることをいいます。
たとえば、売掛金を請求するクライアントに対してファクタリングの利用を知られたくない場合、2社間ファクタリングを行います。3社間ファクタリングなら、売掛先からファクタリング企業に直接支払われるという形。その分、手数料を安く済ませることができるという特徴があります。
このように、サービスを利用したい中小企業のニーズに合わせ、ふたつの方法からファクタリングを利用することができます。