中小企業による資金調達方法といえば、銀行から融資を受けることや、金融関連の企業から受けるビジネスローンなどがあります。
近年ではネット上で資金調達を行うことができるクラウドファンディングという方法もありますが、資金を集めるためにかなりの時間がかかります。また、クラウドファンディングは確実性がなく、まったく資金が集まらないということも。
銀行や企業からの融資は高い手数料(利息)がかかってしまうことも多く、なかなか利用までに踏み出せないことが多くなっています。
そこで提案されるのが「ファクタリング」です。ファクタリングは銀行からの融資と何が違うのか、その仕組みについて詳しく見てみましょう。
融資・ビジネスローンは「借りる」
融資とファクタリングの違いですが、まず大きく違うのは「借りる」という点です。
融資は、銀行や貸金業者からお金を借りること。その後少しずつ返済をしていきますが、借りた金額に対して手数料(利息)がかかります。
借りる金額で大きく異なりますが、金利は6~18%とかなり高くなることがわかります。そのため、中小企業にとってはまとまった金額が手に入るものの、その後の資金繰りが難しくなったり、高い金利に悩まされたり。
また、銀行からの融資を受ける場合はもう少し金利が低くなるものの、そのぶん審査に時間がかかるほか、審査内容が厳しいものになってしまうことが。あまり実績がない企業の融資申し込みは、受け付けてもらえない可能性が高くなります。
このように、銀行や貸金業者からの融資、つまり「借りて返済をする」という行為はかなりデメリットが多いことがわかります。
ファクタリングは「債権の売買」
一方、ファクタリングは「売買」です。
融資は、手元になにもない状態からお金を借りることを指しますが、ファクタリングの場合は自社が現在持っている「売掛債権」というものを売買する仕組みになっています。
たとえば、とある企業に対して売り上げを出し、来月に入ってから代金が入金されるのはよくあること。利益が入ってくることは確定しているものの、実際には来月ではなく今資金がほしいという状況があるかと思います。
このようなときに融資と違って便利なのが、ファクタリング。ファクタリングは上記のような状態のときに、その売り上げ(売掛債権)を先に業者に買い取ってもらうことができるというサービス。
つまり、何もない状態からお金を借りるのではなく、今自社が持っている債権を売買して資金を調達する方法なのです。そのため、ファクタリングを利用するには「売掛債権があるかどうか」が必須条件となります。
融資=借金、ファクタリング=債権の資金化
融資はお金を借りること、つまり文字通り借金となります。
融資と言えば聞こえは良いものの、やはりマイナスイメージにつながりますし、月々の返済も苦しくなってしまうもの。
ファクタリングならばそうではなく、今あるリソース(債権)を売買するため借金とはまったく違います。取引先の相手にファクタリングを利用することを伝えずにできる「2社間ファクタリング」もありますので、会社のイメージダウンになることもありません。
ファクタリングを正しく知り、融資とは違うメリットを受けましょう。